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FEATURE <親から子へ>大切な腕時計を直して譲ろう:20歳になる息子へ

昇格したとき、結婚した時、節目や記念に買った腕時計は、いつでも大事な存在。そんな腕時計は、きちんとメンテナンスをしていつかは自分の大切な人に譲りたい。
 
そんな思いを今年20歳になった息子さんへ、チックタックのスタッフが綴りました。
<親から子へ>大切な腕時計を直して譲ろう:20歳になる息子へ
『二十歳になった息子へ』
 
今年二十歳になった長男が産まれたとき、
僕は27歳で、転勤も多く仕事ばかりしていた。
周りにもまだ子供がいる友達も少なく
妻の妊娠が分かったとき
嬉しいというより、正直驚きの方が大きかった。
 
妻が出産したときも
里帰り出産で遠く離れていたことや
当時の僕はがむしゃらに仕事をしていたので
初めて君を抱いたのは
出産の翌日の朝だった。
初めて抱いた君は
とても小さかったことを
今でも覚えている。
 
* * * * *

僕の仕事は転勤が多く、
君には転校ばかりさせていた。
仲良しだったお友達と離れ、
新しい環境に戸惑うことが多かったと思う。
それでも君はいつも元気で明るく、
その姿に僕はいつも救われていた。
 
大学生になってバイトを始め、
時々仕事の話をしてくれるけど
なんだか照れくさくて、
そっけない態度をとってしまったり、
お互い忙しく、君と話すことも減ってきた。
 
* * * * *
 
僕は長年チックタックで働いていて
たくさん腕時計を持っている。
その中でも一番大事にしているのは
数十年前、店長に昇格したとき
ドキドキしながら奮発して買った腕時計。
海外出張等大事な仕事の時、
子供の入学式、卒業式等、ここぞって時は
いつもこの時計を着けることにしている。
この時計を着けると初心にかえり
気持ちが上を向く気がするから。
 
* * * * *
 
気が付くと、あっという間に二十歳を迎えた君、
今年の四月から成人が十八歳になったけど、
“二十歳”はやっぱり特別で、
お酒が飲めたり、タバコが吸えたり
大人を実感することができるだろう。
 
大人になった君に、大人の証として
僕が一番思い入れがあって、
大切にしている腕時計と
君が生まれた年のワインと一緒に
贈ることにした。
 
資産として譲るのではなく、
「モノは直して使うと愛着がわくこと」
「良い腕時計を着けると背筋が少し伸びること」
「時間はお金以上に大切で、有限だということ」
を伝えられると思ったから。
 
そして二十歳の記念に贈ったこの腕時計を、
何度もメンテナンスを繰り返して
いつか君の息子にも譲り渡してほしいと願っている。
 
この時計を譲るとき、
一緒にワインを開けながら、
久々に君と、ゆっくりそんな話をしたいと思う。
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昔はたくさん遊んだけれど、今は少し照れくさい父親と息子の関係。
「これからも有意義な時間を過ごしてほしい」「幸せな時間を刻んでほしい」言葉にしなくても思いを伝えられるのが腕時計の贈り物。
自分が大切に使ってきた腕時計なら、きっと息子さんに自信を与え、喜んでいただけます。
 
定期的なメンテナンス<オーバーホール>について詳しくは下記からご覧ください。
 
 
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