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連載コラム/ガンダーラ井上の「時計 なんて、時計だって」 #020 懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン

#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
この腕時計は、BULOVAのコンピュートロン。レトロで未来的なフォルムが特徴的なデジタルウォッチです。上のイメージカットに写っている2本は新設計されたモデルですが、実は1970年代に元ネタとなるご先祖様が存在します。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
BULOVAは先進技術で20世紀の腕時計業界に一石を投じたアメリカンブランド。クォーツ腕時計実用化以前の1960年代には電磁石と音叉を使うタイムピースのアキュトロンを開発。機械式時計と比較にならない時間精度で業界を震撼させた歴史を持ちます。私物でご説明しますと、左が1970年代にクォーツが登場しても作り続けられたアキュトロン・スペースビュー。右が同時代に並走して市場に投入された、赤色LEDで時刻を示すクォーツ式のコンピュートロンのオリジナルモデルです。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
せっかくなので新旧モデルを並べてみます。左が新製品。右がご先祖様。復刻モデルというものは概ねボディが肥大化してしまうのが世の常なのですが、ほとんど同じサイズなのに驚きます。これ以上大きくしてしまうと、単なる思い付きで出したガジェット・ウォッチ的な雰囲気になりがちですが、このコンピュートロンはオリジナルへ敬意を払い、あえてサイズを変えていないのが清々しいです。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
新生コンピュートロンは、1970年代に生み出されたデザインを忠実に再現。それはフォルムにとどまらず、操作系にも貫かれています。ご先祖モデルと同様に、時刻の表示はボディ右にあるボタンを押すと数秒間だけ点灯。このボタンを押さない限り時刻もカレンダーも見ることはできません。デジタル黎明期の腕時計を知る者には懐かしく、初めての方には新鮮な体験だと思います。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
表示デバイスに関しては、オリジナルと同じ仕様の9セグメント赤色LEDではなく、7セグメントの赤色LEDで光る方式を採用しています。
このことから曜日の表示(上の写真は木曜日)をさせると文字が太くて間延びした感じになりますが、可読性が向上したとも解釈できるのでご愛嬌。おそらくこの方式の方がオリジナルのデバイスよりも消費電力が少なくて済むのだと思います。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
裏蓋を見てみれば、新旧モデル共にコインなどで開けて電池交換できる仕立てです。右のご先祖モデルはボタン電池2個でしたが、左の新型はコイン型のリチウム電池1個で動きます。入手しやすい電池で交換も簡単なので、その腕時計との関係がしばらく休眠状態に・・。という残念なことにはならずに済みそうです。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
ご先祖モデルには存在しなかったブラックボディにウレタンバンドのモデルにも注目。ブラックを基調にまとめられたステルス感がポイントですね。ボディの素材はゴールド仕上げと同じステンレスなので、しっかりとボディラインのエッジが立ち上がり、とても現代的な印象。服とも合わせやすそうです。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
ボディが黒いと、その造形に意識が集中するのでユニークな台形のフォルムが際立ちます。斜め後ろから見るとこんな感じ。自分ではあまり見ることがないアングルですが、シンプルな直線を基調にしながら知性とスピード感が演出されていると思います。コンピュートロンって、オリジナルモデルを忠実に再現する価値のある、いつまでも未来を感じさせるデザインですよね。
#020  懐かしのデジタルを再生! BULOVAコンピュートロン
アメリカンテイストで直球勝負のゴールド、コンテンポラリーなステルス指向のブラック、そしてデジタル表示がブルーでクールな印象のシルバー。3種類もあるので、どれを選ぶべきか悩みどころです。
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BULOVA コンピュートロン GD:税込¥41,800+tax  BK :税込¥30,800+tax SS:税込¥36,300+tax  TiCTAオンラインストアでもお求めいただけます。>>>ONLINE STORE(電池切れの際はお近くの店頭までお持ちください。購入から1年以内の場合メーカーにて無料で電池交換可能です。)
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